2015年3月29日日曜日

インドを歩けば⑮~メシア?~

さてさて、"ヴァラナシ"に到着してから数日がたち少しずつこの街にも慣れてきた俺 (腹は永遠に慣れる事は無さそうだ) はお決まりだが、なんもやる事もないのでガート沿いをアテもなくブラブラと徘徊していた。


ボケーっと川を眺めながら歩いていると…
ゆっくりとこちら側に歩いてくる"アジア人"男性を発見した。
中国か韓国の奴だろーな、と素通りしようとすると…

アジア人
"もしかして…日本人ですか?"

ん…?
んん…?
………!!!?
日本語!?


"日本人です!あなたは?"

アジア人
"おー!そうです!日本人です!!東京から来ました!"


"ぅおおおおおぉお!!日本人ですか!"


その後しばらく、他愛もない話でアホみたいに盛り上がった日本人二人
(日本では100パー盛り上がらないつまらん会話ですらここインドにいると死ぬほど楽しいのだ。
事実俺は、帰国後この時の会話を思い返してみたのだがなぜあんな笑ってたの??と冷や汗が出るほど何一つ面白くなかった事だけを記憶している。)


どうやら彼は俺と同い年の男で名は"H"(実名は伏せときます)と言うらしい。俺のインドの旅は"デリー"からここヴァラナシに辿り着いたのだが彼は"コルカタ"からここヴァラナシに辿り着いた様だ。
やはり彼もこの"インド"に辿りついてからというもの毎日何かしらのバトルを繰り広げ今に至ると言う。


H
"せっかくだから俺が泊まってるゲストハウスに来ないか?メシがとにかく旨いんだよ、そして皆いい奴等なんだ"


"本当に?まあやる事もないし腹減ったし行くか"


俺はインドに来てから2つ"諦めていた"事がある
1つ目は "うまいメシにありつく事"
2つ目は "心の底からいい奴と呼べる人間に遭遇する事"


だが彼は、もしも真実ならばこの2つの"諦め"の両方が一変に覆る台詞を俺にぶん投げてきたのだ。


俺は"江戸川コナン"の10倍ほど彼を疑いながらゲストハウスへと歩き出した。


続く

自己紹介

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みなさま、こんにちは。 仙台市泉区のカフェ ROUTE99です。 オーガニック生豆を自家焙煎したコーヒー。素材にこだわった素朴なおかしたち。お店で焼いているパンをサンドイッチに! どうぞごゆっくり♪