まだ日も昇っていない早朝の街をスタスタと歩く俺とメガネ。
何度も言うが
"なんでこのメガネと歩いてんの俺?"
まあいい。そんな事はここインドでは大した問題ではないのだ。それよりも今回の旅の目的のひとつ"ガンジス川で沐浴"をする事になった俺。
しばらく歩くとメインとなるガートが目の前に広がりひたすらにでかく雄大なガンジス川が威風堂々姿を表すのだが朝靄にうっすらと浮かび上がるガンジス川の様といったら問答無用で"神"の存在を認めさせる様な不思議な"力"を感じさせるのだ。
メガネ
"さあ、こーた!用意は出来ているか?服を脱いで川に体を浸せ!そして祈るぞ"
僕
"わかった!!!"
そして俺は、すでにパンツ代わりに着用済みの海パン一丁になり遂に世界最大の聖なる川(と同時に世界最大の不衛生な川の一面も持つ)"ガンジス川"に突っ込む事に…
まず恐る恐るソロリソロリと足から少しずつ浸していくと…
ヌメっとした嫌な感触が走る。が、そんなん無視して強行的に飛び込む…と
つめてぇええぇええーーーーーーーー!!!
てかさみぃいーーーぃいーーーー!!!
(12月のヴァラナシの朝の気温は大体6.7℃程なのだ。)
浸かった状態でしばらく静止していると少しずつ体も慣れ余裕が出てきた
メガネ
"はっはっは!どうだ沐浴は?素晴らしいだろう?インドの人間はどんな時でもこのガンジス川に体を浸し神に祈るんだ。そして日々に感謝する"
今までにない真剣な眼差しで俺を見つめ声をかけてくるメガネ。
僕
"確かにそうだな。なんだか不思議な気持ちだよ"
やはりこのメガネも含めインド人と言う人種は芯はしっかりと通った人間なのだろう。行動や言動の99%はわけわからんが宗教上なのか神様が絡むとやけに素敵な表情を見せつけてくるのだ。
だがメガネ、1つだけ言わせてくれ
"なんでコタツ位暖かそうなダウン着てガート沿いから俺を見下ろしてんの?"
"インドの人間はどんな時でもこのガンジス川に体を浸し神に祈るんだ。"
"お前川に浸かるどころかノースフェイスより暖かそうなモコモコのダウン着て俺を見下ろしてるだけだろーが!!!てかおまけに暖かいチャイ飲むのだけはやめろ"
僕
"おい!メガネ!お前も入れよ!一緒に祈ろう"
メガネ
"はっはっはマイフレンド!冗談はやめてくれ!風邪引いちまうよ!"
…一瞬メガネ割ってやろうかと思ったがここはインド。やはりこんなことは大した事じゃないのだ。だけどやっぱチャイ飲むのだけはやめろ
なにはともあれ"ガンジス川での沐浴"を無事にやり遂げた俺はなんとなくではあるが"神の力"を感じるような気がしてとても気持ちが清々しかった。
これで俺が犯してきたたくさんの罪(バレンタインの前日、下駄箱に自作自演チョコを忍ばせていたM君の陰謀を皆に暴露したこと等々たくさんの罪がある俺)は洗い流されただろうか。とても気持ちが晴々しく心なしかこの街も輝いて見える気がしていた
のは10分程で俺の腹は再度"崩壊"した。
俺の罪はまだまだ洗い流される事はないようだ…
続く
自己紹介
- NaturalCafe ROUTE99
- みなさま、こんにちは。 仙台市泉区のカフェ ROUTE99です。 オーガニック生豆を自家焙煎したコーヒー。素材にこだわった素朴なおかしたち。お店で焼いているパンをサンドイッチに! どうぞごゆっくり♪